前回は、Excelからデータを読み込み、その値をもとに球のジオメトリを作成してみました。
今回は、Excelからデータを読み込み、その値をもとにRevitのパラメータを変更してみたいと思います。
変更前のRevitデータ
上記のRevitデータのパラメータを変更します。
基礎部分のサイズを変更します。
ビューは平面図のレベル1。
変更前の基礎の「長さ」は2000です。
変更前の基礎の「幅」は1600です。
立面図の北。
変更前の「基礎の厚さ」は2000です。
上記のようなRevitデータのパラメータ値を変更します。
変更前のExcelデータ
Excelは上記の通りです。
基礎の幅・長さ・厚さをデータとして持っています。
Dynamoの作成
Excelの値を読み込み、Revitのパラメータを変更するDynamoプログラムを作成します。
全体の流れは以上のようになりました。
ここでは、Revitモデルのパラメータを取得しています。
ここでは、Excelからデータを読み込む処理を行っています。
こちらでは、Excelから取得した値を、Revitのパラメータに設定しています。
変更後のExcelデータ
Excelの値を以上のように変更します。
Revitからパラメータ設定を取得しています。
Excelから値を読み込みます。
間違いなく書き換えた後の数値が読み込まれています。
Excelから取得した値を、Revitのパラメータに設定しています。
間違いなく値が設定されています。
変更後のRevitデータ
それでは、Revitの方を見てみます。
まずは3Dビューで確認します。
基礎の「長さ」は、Excelで設定した2200に変更されています。
「基礎の厚さ」は2400です。
Excelで設定した値に変更されています。
基礎の「幅」は1800です。
Excelで設定した値に変更されています。
3Dビューでは間違いなくExcelの値に変更されています。
2Dも確認してみます。
基礎の「長さ」は、Excelで設定した2200に変更されています。
基礎の「幅」は、Excelで設定した1800に変更されています。
「基礎の厚さ」は、Excelで設定した2400に変更されています。
全て間違いなくExcelデータの値が設定されました。
まとめ
今回は、Excelからデータを読み込み、その値をもとにRevitのパラメータを変更してみました。
Revitはパラメトリックモデルのアプリケーションため、パラメータ値を変更することでモデルが変更されます。
また、3次元モデルと2次元図面が連動しているため、3次元モデルを変更すると自動的に2次元図面が変更されます。
さらに、Dynamoを使用することで、パラメータ値の変更などをローコードで自動化することが可能です。
第12回BIM/CIM推進委員会(令和6年7月26日)では、BIM/CIMの課題として「3次元モデルと2次元図面の連動」が挙げられています。
現時点で3Dデータは主に、出来あがり全体イメージの確認や特定部の確認、施工ステップの確認に用いられています。
「3次元モデルと2次元図面の連動」が実現することにより、将来的には「3次元モデルによる設計照査の自動化を目指す」と記載されています。
今回はRevitで試行を行いましたが、他社の3DCADでも同様のことができるようになると思われます。