福井コンピュータのCIMコミュニケーションシステムである「TREND-CORE」で、国土地理院の基盤地図情報データを用いて地形を作成しました。
今回は、TREND-COREからFBX形式でデータをエクスポートして、Unityに取り込もうと思います。
TREND-COREに土工・道路・重機などを追加
前回は地形のみ作成したのですが、それだけだとさびしいので、TREND-CORE上で土工・道路・重機を配置しました。
FBXデータのエクスポート
作成したそれぞれのデータを、FBX形式でエクスポートします。
TREND-COREでは、オブジェクトを指定してFBXにエクスポートできないので、地形・土工・重機・道路をそれぞれ別レイヤに分けて置き、レイヤひとつづつをエクスポートします。
まずは、地形レイヤのみを表示した状態で、上部メニューの書込-3Dモデル-FBXを選択します。
「名前を付けて保存」でわかりやすいファイル名に変更し、保存します。
土工・道路・重機も同じように、レイヤに表示させた状態で出力します。
Unityにインポート
出力したFBXデータをUnityにインポートします。
Unity Hub起動。
プロジェクト-新規作成-3Dをクリックし、プロジェクト名・保存先を適宜変更し、「作成」をクリック。
Unityの画面が表示されます。
今回は細かい画面の説明は省略します。
プロジェクトウィンドウに、出力したFBXをドラッグアンドドロップします。
プロジェクトウィンドウにFBXが表示されます。
さらに、プロジェクトウィンドウからヒエラルキーウィンドウにドラッグアンドドロップします。
ヒエラルキーウィンドウにデータがインポートされ、シーンウィンドウにオブジェクトが表示されます。
角度を変えると3D表示され、確認が可能です。
TREND-COREからUnityへのFBXインポートについて
テクスチャを保持できていない点について
ご覧になってわかる通り、TREND-COREのときに設定されていた色・質感などが無効になっています。
上記手順では、色や質感などのテクスチャはインポートできません。
これについては調査中ですが、Unityへのインポートの際にテクスチャを保持したままインポートするのは手間がかかりそうです。
以下はRevitの例ですが、3ds Maxを経由しないといけないようです。
3ds Max 2019を使用してRevitからUnityにテクスチャ付きのモデルをエクスポートする方法
しかし、AutodeskとUnityはデータ連携について協力関係を深めているようで、今後改善される可能性があります。
Unity と Autodesk の提携 ― ワークフローの効率化で没入型の体験を強化する
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座標について
Unityはゲーム開発エンジンなので、現実世界の座標の概念が(そのままでは)ありません。
よって、建設・建築系CADで当たり前にできる、座標値での位置合わせが難しいです。
とはいえ、UnityはARなどの開発にも使用されており、実際の座標とUnity内の座標をリンクさせるような方法があるのではないかと思います。
今後調査を進めていこうと思いますが、今回のように一度位置を合わせた状態でFBXインポート→エクスポートすると、相対位置は保持されているようなので、VR目的であれば問題がないかと思います。
TREND-COREからUnityにオブジェクトの移行ができましたので、次回はUnity上でオブジェクトにテクスチャを設定したいと思います。